アクセス Laboratory of Histopathology and Cytopathology Gunma University Graduate School of Health Sciences

全国11位の前橋都市圏にある国立の医療系の総合学部という特徴を活かして

私は,群馬大学に着任して以下の特徴があることに気が付きました。
このHPをご覧になっている皆さんにも共有させていただきます。

1.群馬大学は地方であって地方ではない
前橋都市圏は,人口126万人を要する一大都市圏です。都市圏としては全国11位です。
私が卒業した岐阜大学のある岐阜市の都市圏は約80万人であり,私が以前務めた経験のある琉球大学のある沖縄は,那覇都市圏も約80万人ですので,私が赴任した土地の中では最も人口が多いです。また高崎線を使って東京まで普通電車でも行くことができますし,大宮で乗り換えると仙台まではあっという間につきます。新潟・長野・金沢にも1時間〜2時間でアクセスできるので,大変便利であると感じます。飛行機の場合,羽田や成田からの航空機のアクセスとなりますが,場合によっては電車だけではなく自家用車でも空港まで行けますし,何しろ便の行き先が多彩で便数も多いので,全国,全世界へのアクセスには岐阜や沖縄と比較して断然便利とこちらに来てよく分かりました。関東平野に群馬大学があることの利点だと感じます。

2.群馬大学は病床数が740床を誇り,外来の一日平均患者数も1800-1900名で,地方国立大学の附属病院としては大規模です。
群馬大学は多くの患者さんが来院され診断や治療に臨まれています。前橋都市圏が大きいこともあり,地方国立大学としては病床数も一日平均外来患者数も多いのが特徴です。このような環境で勉学できることを私はありがたく思っています。また,関東に赴任して思うことは医療従事者密度の多さです。関東の連合学会に参加してみると中部地区や九州・沖縄地区よりも大規模であることに驚かされます。このような学会をはじめ,全国学会も東京,横浜,幕張などの東京湾岸エリアで開催されることが多く,多くの情報に触れ,人的交流することが可能です。また学会に出席しても泊まらずに帰宅できる都市圏内にいることを実感しています。

3.群馬大学医学部保健学科は4専攻あり,学生の1学年定員が160名と多く,大学院定員も50名および10名と規模が大きく,研究者数は地方国立大学としては多い方に入ると考えられます。また,保健学研究科はWHOの多職種連携教育研修センターであり,国内でも「医療安全教育手法に基づく多職種人材育成共同利用拠点に認定され,ており,多職種連携教育という特色があります。
保健学科も看護,検査技術科学,理学療法学,作業療法学の4専攻あり,大きいのが特徴です。保健学科は医学科と異なり多数の専攻があるのですが,国立大学の中で複数の専攻をもつ保健学科は意外に多くありません。群馬大学は規模的には全国の国立大学の保健学科や保健学研究科の中では10位以内の規模と推察されます。これはいわゆる総合大学と言われている大学と比較して遜色のない規模と言えます。また多職種の連携と幅広い教育や研究が展開されており,群馬大学の多職種連携教育は一つの特色です。例えば保健学研究科は2013年7月にWHO協力センター「多職種連携教育研修センター」となっていますし,本年8月からは,文部科学大臣から「医療安全教育手法に基づく多職種人材育成共同利用拠点」に認定され,保健学科もその一翼を担っています。「共同利用拠点」というのは大学の職員の組織的な研修等の実施機関として認定されたことを意味しています。このような,大学の職員の組織的な研修等の実施機関は全国で14大学があり,それぞれが異なった役割を持つ拠点となっています。群馬大学はその中で多職種連携というキーワードをもつ共同利用拠点になったということです。これは,群馬大学保健学科・保健学研究科が長年にわたって多職種連携教育に力を入れてきたことも評価につながったのではないかと個人的には思っております。

4.群馬大学医学部は,独立した研究所を持ち,医学系研究科と保健学研究科の合わせて同じ敷地内にあります。医療系の総合研究科の様態となっています。
保健学研究科が医学系研究科や生体調節研究所と同一の敷地内にあることで,医療系の総合研究科の様態を呈しています。近年検査技術科学専攻出身者の企業就職や研究職就職なども国立大学では進んでおり,我々群馬大学も大学院教育に力を入れています。上述の様に規模的に保健学科・保健学研究科は医療系においては総合大学と遜色のない規模感を持っておりますし,敷地も医学系研究科,生体調節研究所,医学部付属病院と同一敷地に集約されていますので,施設間の共同研究も盛んであり,活発な研究が推進されています。

5.私たちが目指している事
私たちは「
関東の都市圏に位置するという特徴と4専攻を持つ大きな保健学科,保健学研究科が医学系研究科,生体調節研究所,医学部付属病院と同一敷地に集約され医療系の総合大学としての様相を呈する特色のある国立大学である」ことを利用し,学部教育だけではなく,大学院教育を充実させ,保健学研究科のトップランナーとして教育だけではなく研究にも力を入れ,その結果として就職の高度化・多様化に取り組んでいます。
(文責:齊尾 征直)



群馬大学大学院保健学研究科生体情報検査科学病理細胞診研究室

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